Nonogatari

オーディオドラマ「アキといたこと」

2023.03.28

みなさま、お久しぶりです!

私にとって大切な「声」のお芝居。

現代の物語。もしかしたらすぐそばで、こんなことがあるかもしれないという物語。

主人公 志織 を演じさせていただきます。

想いの丈は、こちらのNHK公式HPにて綴りました。

https://www.nhk.jp/p/rs/M65G6QLKMY/blog/bl/p38kjXXLjM/bp/p2QBxw77GX/

↑聞き逃し配信についても、こちらから詳細ご覧ください♪

演出の藤井靖さんの文章をお借りすると「大国の女帝や大公妃として政治に辣腕を振るう高貴なスーパーレディの役をお願いすることが多いのですが・・・」と。そう、たしかにスーパーレディーの役に向き合うことの多い私ですが、そんな時は自分とは程遠い人物なので一気に世界へ飛んでいけます。それに比べ今回の志織は・・・・え?私のこと?・・・と時折ふと思ってしまうくらいの、通ずることの多い人物。誰かと本気で関わろうとして、誰かと本気でぶつかって・・・・。

タイトルロールにあるアキを演じた田村芽実さんは、以前からその存在感が気になっていた人で、ご一緒できてワクワクしました。秘めているものが冷たいような熱いような不思議な魅力をもっていて、簡単には触れられないようで・・・。役を通しての新たな出逢いに感謝します。

また、今回の収録では宝塚時代の大先輩、彩吹真央さんと大月さゆさんとご一緒させていただきました。

彩吹真央さんとは、2006年に宝塚歌劇『ファントム』という作品でファントム(エリック)の父と子どものエリック(←私)として共演させていただいたことが思い出深いです。その時私は19歳。初めて読んだ漫画「ガラスの仮面」にどっぷりとハマっていた頃です。私も主人公マヤのように、本物を見ないといけないんだ。水面に映る自分の顔が醜い顔じゃなければいけないのに、そんなふうに見えない、見えない、どうしたらいい!?と、一人で悩み込んでいた時のことです。なぜ組内で私が「ガラスの仮面」の沼にハマっているのが知れ渡ったのか忘れてしまいましたが、ある日彩吹さんから「もう読まなくていいと思う」と。宝塚のお芝居とマヤちゃんの世界は違う。宝塚の娘役に求められるものは、そういうことだけではないんだよと。教えていただきました。

その言葉が本当に理解できたのは、数年後・・・・いや、今でもまだ本当の意味で理解はできていないのかもしれませんが、唯一無二の確立された世界が広がっている宝塚という世界で、彩吹さんには根本の部分で導いていただきました。

10年以上ぶりに再会して、なんだか照れ臭いような恥ずかしいような・・・・
でもまさかこうしてラジオドラマの現場で再会できるとは思ってもみなかったことで、とてもありがたいことでした。

今回のオーディオドラマは、一日限りの集中した50分で完結です。
4月の始まりという、年度始めのなんだか晴れやかな日の夜長に、ぜひお聴きいただけたら嬉しいです。

 

すみ花