Nonogatari

「師走、思いに耽ける 」の巻。

2018.12.19

良いお年を〜。

街のあちらこちらで、聞こえてくる季節になりましたね。

 

私も、一日一回は誰かにそう声をかけているような・・・。

 

今日は日本舞踊の稽古納めでした。
今年は名取となって一世一代の大挑戦、4月に国立劇場にて『京鹿子娘道成寺』を踊らせていただき、あの時のことは深く心に刻まれています。
忘れもしない、極寒のなかNHKBS時代劇「鳴門秘帖」の撮影と日舞の本番に向けてのお稽古がカオス状態だったこと。皆様に観に来ていただくための手筈を整えたり、写真集や映像集の製作の為にチームを結成し、何度も話し合いを重ねたこと、先生からめちゃくちゃ怒られたこと(笑)←今となっては良い思い出。
本番の緊張感、息が出来なくなるほどの朦朧とした中でなんとか踊りきったあのギリギリの感じ。自分の未熟さを思い知ったと同時に、周りの方々が支えてくださったおかげで乗り越えられたこと、本当に何もかもに感謝しています。
ののがたりをご覧の多くの皆様が劇場まで足を運んでくださいましたし、写真集や映像集をお求めいただいたり、そしてその感想まで頂いたり。とてもとても幸せなことでした。(あ、今もお買い求めいただけますので野々すみ花オンラインストアからどうぞ)

 

ある時、日本舞踊の先生が仰りました。
「すみ花がこんなに長く続くと思わなかった」

 

お仕事との両立がなかなかハードだったことも含め、私が飽きっぽい性格なのこともご存知の上で(笑)、仰ったことだと思います。

宝塚歌劇団を退団してからお稽古に本腰を入れ、早6年。

私も、まさかこんなに長く続くと思いませんでした。
何度もズル休みしたい衝動に駆られたし、もうやめるぞ!と思ったこともありました。でもここまで続きました。
芸事というものは手取り足取り教えてもらうものではないので、先生の一言、二言、もしくはその表情や、目に見えない圧のようなものを必死に感じようとして来ました。

もっと色々教えて欲しいのに、と最初のうちは思っていましたが、今はそうではなく、一回のお稽古で先生からどれだけのものを汲み取れるかという自分への挑戦になったような気がします。

すると、不思議とお稽古が楽しくなって来ました。
もっと知りたいし、もっと先の世界に踏み込みたい。

人間いつ何が起こるかは誰にもわからないから、できる時まで、これからも先生のもとでお稽古を続けたいと心に誓った日でした。

 

あと嬉しかったこと。
私の淹れるお茶(煎茶)が美味しいと言っていただけたことです!(煎茶は温度が難しいから、超真剣に取り組んだ成果が発揮されて嬉しいです)

 

それでは。
(お稽古の後、明日の撮影のために美容院に行って来ました。ショートにしてから凄い頻度で通っています。撮影、ドキドキ・・・。)

 

 

すみ花