Nonogatari

鑑賞の日々。

2015.09.14

ジャン=リュック・ゴダールという人を知っていますか?
私は今まで知らなかったのだけど、教えてもらって。
初めてゴダールの映画を観ました。

『気狂いピエロ』
『はなればなれに』
『女は女である』
『女と男のいる舗道』

を、観ました。
なんだか筋がよくわからない部分もあったけれど、なんだかわからないのだけれど、とにかく惹き付けられて。夢中になって観ていました。
主演のアンナ・カリーナ。彼女が映るとふっと画面が鮮やかになり、音楽が聴こえてきそうな躍動感に胸が躍る。チャーミングなのに女の色香が匂い立っていて。とっても素敵な女優さんに出逢ってしまった。
『気狂いピエロ』は、本当に好きな映画になった。

 

最近は、もっぱら日本の映画を鑑賞中。
往年の映画女優さんから学ぶことはとてつもなく大きくて。
果てしない気持ちになる日々。

 

9月に入って観た舞台では
『夜への長い旅路』が心に深く染み込んだ。
上手く説明できないし、したくない。
ただただ、素晴らしかった。

 

 

それと匹敵するくらい、いや、また別の角度で
素晴らしかったのが、昨日観た舞台。
なんと。妹の高校の文化祭でのクラスの出し物。
開演前に配られたプログラムには「ゼロから作り上げた原本なしの完全!オリジナル作品」と書かれていて、しかも上演時間は40分とのこと。なんとも未知数な雰囲気にニヤニヤしているうちに、前座が始まった。「本日はお越し下さり、、、携帯電話の電源は、、、」うん。よくある挨拶。と油断していたら、いつの間にかどういうわけか、物語の世界に連れ込まれていた。こんなにスムーズで神懸かり的な導入を体験したのは初めてで、もうこの時点で私は感極まってしまった。とにかく脚本が素晴らしかったし、暗転を一切いれずに数少ない小道具で空間を仕切っていたり、見たことのない斬新な演出(舞台には誰も出ていない状態でことが進んで行く)で度肝を抜かれたり。それでも高校生らしく、青い香りのボケとツッコミを良い塩梅でいれていたりして。みんなそれぞれセンスが良くて、お金を払ってでも観たいと思える作品だった。
終演後、前座を担当した脚本演出総監督の男の子に、思わず駆け寄ってこの感動を伝えた。なんだかシャイな人で、もうすでに演出家のいでたちだった。
それと、妹が演じているところを初めて観たのだけれど、びっくりした。私が10年のあいだ悩み続けている「芝居」というものを、いとも簡単にやってのけていた。ほんの一瞬の出番なのに役として自由に生きていた。そういえば昔、私が6歳の男の子の役を演じていた時、この妹は幼稚園児でありながら「おねえちゃん、それは嘘や。本当の子供は身体のそんな部分に力は入らないんやで」と言って、お手本を見せてくれたことがあった。いったい何者なんだろう。。「女優さん目指してみたいと思わへんの?」と聞いてみたのだが・・・「ははは!何を言ってんのよ!」と完全に笑い飛ばされた。まったくその気はないらしい。

 

ま、それはともかく。

 

 

良いものを沢山吸収する日々です。

あれ?野々さん仕事してる?
暇そうじゃない?

・・・って、思いますよね。

 

辛抱時。

 

なのかな。