五山の送り火。
2015.08.17
ゆうべは五山の送り火を見ることができました。
京都に生まれ育っておきながら、初めてしっかりと見ました。
昔むかし、夜の畑で父と二人、遠い山に浮かぶ炎の光りを指さしながら、
「なぁお父さん、あれは何やの?山火事なんとちがう?」
「あほ!そんなんやったら今頃消防車のサイレンがんがん鳴ってるやろ!今日はな、五山の送り火や」
そんな会話をふと思い出しました。
お盆に帰って来られたご先祖様の霊をお送りする意味があるのですね。
父が亡くなり、きのうで四年が経ちました。
癌とわかってあっという間の出来事で、長いあいだ信じられませんでした。
テレビや誌面で、生き生きとした父の話しを沢山してきたので、びっくりされる方もいらっしゃるかもしれません。ごめんなさいね。いま、やっと言えました。
まぁ、真正直で正義感が強く目立ちたがり屋の父だったので「おい、すみか!やっと話してくれたんか。ついでに、お父さんはかっこいい人でしたってちゃんと言っといてくれよ!」なんて言ってそうですが(笑)
ほんとうに
ほんとうに
かっこいい生き方をした人でした。
消えゆく炎を見送りながら、なんだかすっと身が軽くなってゆくのを感じました。
目に見えない世界は、いったいどんな世界なのでしょうか。
ひょっとしたらこの世界は、ほとんどが目に見えないもので出来ているのかも知れない。
だとしたら、おもいっきり生きたい。
すみか