Nonogatari

7月3日。

2018.07.03

 

こんばんは。今は、夜です。

新しい環境となり、3日が経ちました。早い・・!

応援してくださっているファンの皆さんは、いきなり私がフリーになったと言い出して、どう思っていらっしゃるのだろうかと不安もありましたが、早速インスタグラムのほうに、たくさんのあたたかいコメントをいただき、本当にありがたく思っております。
また、直接私には届かないけれど「どういうつもりなのだろうか・・・舞台やドラマには出てくれるのだろうか・・・一人で大丈夫なのだろうか・・・」と様々なご心配もおかけしていることと思います。
この先のことは自分でもわからないので、なんともお答え出来ないのですが、いつだって挑戦は続けていたいですし、表現をする者として様々な方法があると考えていて、楽しんでいただくには、ワクワクしてもらうには、どんなことが出来るかなと、常に思いを巡らしています。
変わっていく部分もあるかもしれません。でも、どんな時もきっと真剣です。

 
  先日、お世話になった事務所[梅田芸術劇場]にご挨拶に伺った時・・・そこで嬉しいことがありました。社長さんやスタッフの皆さんにとにかくお礼をと思い、季節のお菓子を抱えて持って行ったのですが、社長さんが、「じゃあ野々さんが最後に来てくれたのでみんな集まってください」と。いきなり15人以上いらっしゃる中で挨拶をさせてもらうことになりました。これまでの感謝を述べているうち、だんだんと込み上げてくるものがあって、頭で考えるより先に言葉が出て来てしまい、気がつくと最後に「私はこれからも清く正しく美しく生きて行きたいです」という言葉が口から出ていました。すると事務所の皆さんが、すっと拍手をしてくださいました。辞めて行く人間に、拍手を・・・。そして皆で頭を下げ合いました。本当にあたたかい場所でした。
 宝塚歌劇団の創始者小林一三先生のお言葉「清く正しく美しく」。
私は宝塚の出身者として、本当にこの教えをいつまでも守って行きたいのです。
でも日々を過ごしているうち、忘れてしまいそうになることがありました。
今までどれだけ守られた環境にいたか。両親に守り育てられ、学校生活も楽しく過ごし、宝塚では与えられた立場に全身全霊で立ち向かうのみ。事務所に入ったらお仕事はマネージャーさんが運んで来てくれ、自分は没頭するだけ。それなりに、というか、命を懸けて自分を削って取り組んで来たことも確かですが、それは運良く、周りの方々のサポートがあったからこそ。母が昔私に言ったことがあります。「あなたは本当の意味で挫折を味わったことがない。だから人の気持ちがわからないのよ」その通りだと思いました。
 結婚を機に、いつかは母になりたいという思いが芽生え、お仕事のスタンスを変えて行きたいと思ったのが大きな理由ですが、この機会に、心の中の1%、恵まれた環境にあぐらをかきそうになっている自分に喝を入れたかったという理由もあります。荒波に飛び込み、その中で本当に自分が思う「清く正しく美しい」世界に、苦労をして、たどり着きたいのです。やると決めたお仕事は、心の底から取り組むこと。少しでも不思議に思ったり納得できないことがある中で妥協するようなことは絶対にしないこと。
そのようなことが出来るのは、こんな不器用で頑固な生き方をしている私を、応援してくださる方がいらっしゃるから。そして私を信頼してくれる周りの方々のサポート、精神面で支えてくれる家族の存在があるからこそです。
本当に感謝しています。

これが、今の心境のすべてです。

生きているうちに、様々な経験を積んで行きたいです。
そして皆様にご恩返しができればと思っています。

 

すみ花