芸術の秋?
2016.11.29
いやいや、「秋」といわず一年中
芸術を堪能したいものです。
といっても やっぱり
こんな景色を見ると、想像が膨らんできます。
紅く色づいた葉は
一瞬の人生
ためらいもなく胸を焦がし
熱い血潮がからだをたぎる
うら若き乙女の
その心
なーーーんちゃって。
そんな妄想を繰り広げるなか
練馬区にある広徳寺というお寺へ行って来ました。
人生初の『大寄せのお茶会』です。
今回は約200人が集まり
お茶をふるまっていただくという
なんとも未知の世界。
この草履の数。
ただならぬ空気に圧倒され、
尻込みしてしまいそうでしたが
恥を捨て、せっかくの勉強の機会だからと
自分に必死に言い聞かせ
習っているお茶の先生と生徒さん
そして母のあとに
金魚の糞のようにくっついて
いざ突入。
あら・・・?
めちゃくちゃ楽しいんですけど。
あら・・・?
私のような素人が簡単に立ち入れないような
むずかしい作法の詰まった
玄人さんの世界なんじゃないかしら
て、どうしても思ってしまって。
そんな先入観は必要なかったです。
そこは
究極にシンプルで
究極に真心がつまった
おもてなしの場でした。
どこまでも無駄のない世界
だからこそ、人の本質が見える
その人が何を想い生きているのか
すべて透き通って見える
とても気持ちがよかった
清々しい気分でお寺をあとにしたけれども
わたしの普段のお稽古の様子というと
お茶を点てるまえに
ただ『歩く』という動きだけで
「お点前をするというのは
パフォーマンスではありませんよ」
「それでは貴女の癖が出てしまっています」
「まず癖を取らないと本当の個性は出てきません」
(流派によって色々な信条があると思います)
と・・・
てんやわんやです(笑)
いつか
ほんとうの意味で
美味しいお茶を点てられるように
なりたいなぁ。
ところで
「茶の湯」は「禅」とも深い関わりがあるようです。
東京国立博物館の『禅〜心をかたちに〜』展に
行って来ました。
上の写真は
『十八羅漢像のうち 羅怙羅尊者
(じゅうはちらかんのんのうち
らごらそんじゃ) 』
「誰しもの人の心には、仏が宿っている」
という意味があるそうです。
・・・ソウダトイインダケド(笑)
「禅」がどのように日本へ渡って来たか。
そしてどのように茶の湯の文化が出来上がっていったのか。
など、知らなかったことが沢山。すごく面白かったです。
座禅を組めるスペースもあったりして
(皆に見られているので集中できっこない(笑))
でも存分に楽しみました。
展覧会へは
これくらいしか
行けていないのだけれど、
舞台は相変わらず
沢山見ています 。
面白いことに、どこへ行っても青井陽治さん(『LOVE LETTERS』でお世話になった演出家の方)にお会いするという不思議。もう4回くらい「また会いましたね」なんて会話をしています。
昨日は『スカーレットピンパーネル』へ。
石丸幹二さんをはじめ、ご一緒したことのある先輩方が沢山いらっしゃり、あぁ私もミュージカルに出させてもらっていた時期があったんだなぁ・・・と、なんだかしみじみしてしまいました。
久しぶりに大好きな役者さんにお会い出来ましたよ。
川口竜也さん。「竜にいさん」と呼びます。
『シェルブールの雨傘』で共演した時、いつも相談に乗っていただいていた優しい先輩です。この方は本当にリアルなお芝居をされます。尊敬しています。
歌舞伎も拝見しました。
中村橋之助さんあらため芝翫さんとは『和風総本家』という番組でご一緒して以来、とても良くしていただいています。
親子4人揃っての襲名公演。
凄まじいものがありますね。
本当に素晴らしかったです。
『かもめ』や
『キネマと恋人』
宝塚星組さんも拝見しました。
ほんとうにいろいろな舞台があって
まだまだ観たいものが沢山あります。
仕事も、まだ撮影は先ですが
準備を進めていたりします。
資料を読んだり、資料を読んだり、
資料を読んだり・・・
実はこういう時間が一番苦手です。
時間があればあるほど怖い。
でも、勢いで乗り切れるほどの
歳でもなくなって来ました。
昔のような、勘とパワーでは
何もできません。
じっくりいきましょうか。
秋を感じてね。
sumika