Nonogatari

おもいきって書いてみます。

2016.04.17

 

今、もし避難をしている方が

もし災害に見舞われた方が

ののがたりを読んでくださっているのだとしたら・・・。

 

 

ずっと、どんな言葉がふさわしいのかを考えていたけれど、

やっぱり、考えても考えてもわかりません。

 

 

 

ただ言えることは

 

もう4年以上前のこと。私が愛する父親を亡くした時、生まれ育った故郷にさよならを告げなければならなかった時、そのことを考えようとしなくても、覆いかぶさり、絡みついて、自分を責めて、どんどんと深い沼にはまってゆくような気分でした。そんな時、ずっと生活を共にして来た宝塚の仲間は、私の気持ちを全部わかっていながら、いつもと変わらない日常をつくってくれました。笑顔で接してくれました。すごく大変だったと思います。でも、それがとても嬉しかったことを、昨日のことのように覚えています。

 

この世界は、どうしようもないことでいっぱいです。

人の命や、大地から溢れ出す自然の厳しさに、抗うことなんてできません。

でも何があっても、時間は同じように流れている。

そう思えたら、私はとても楽になりました。

いつか、みんなが紡いでいるいつものリズムに

寄り添って行けると思いました。

 

だから、いま自分が元気でいるのなら、元気なままでいたい。

そう思うのです。

 

 

このあいだの長い旅の目的。
(お察しの通り、ミステリーハンターとしての旅です)
そのうちのひとつが、実は、インドネシアの火山でした。活火山です。
噴火口まで近づきました。
そこはある種類のガスが吹き出ているため、そのための対策は完璧だったのですが、私はそれ以前に登山の経験がなかったので、標高の高い場所では、特に夜は冷え込むことを聞いてはいたけれどちょっと想像が足りなかったのです。その場所は、お昼はとても暑かったですから。夜、山を登りきって火口に近づく頃から随分冷えて来て、私は寒さに負けはじめ、それから眠気に負けてきて、生きる気力というものが、どこかに行きかけていました。朦朧としているところに、すぐさまディレクターさんは自分が着ていたダウンをかけてくれました。私をガイドしてくれた現地のイムさんという人は焚き火を起こしてくれました。そして私は助かりました。そばで励まし守ってくれる人がいたから、今元気でいられるのです。(文字にするとなんだか大袈裟になっちゃったけれど、ほんとうに無事だったのでご心配なく。)
準備をしすぎて無駄なことはないと痛感したし、そしてこの先、そんな状況になった時、次は助けてもらう側ではなく、手を差し伸べられる人間でありたいと思いました。

 

だから。

 

だから私は元気でいます。

 

いつもと変わらず笑っています!

 

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 この ぺたーんと横にのびすぎた笑顔と、そして私の祈りが、
だれかの心に明かりを灯せたら、元気にできたら・・・

・・なぁんて、それは傲慢だね!やめたやめた!

 

 

 

sumika